リプレイJ より おくりびと

『リプレイJ』は最近読んだマンガで

リプレイ (新潮文庫)

リプレイ (新潮文庫)

これを元ネタにしている作品。


原作は簡単に言ってしまうと、うだつのあがらない主人公はある年のある日に心臓発作か何かで死んでしまいます。でも、意識が戻り気が付くと、死ぬ前の記憶を持ったままの状態で自分が学生に戻っています。ほんでここから話は始まります。SFのタイムスリップ物?というか一種のファンタジーですな。


肉体は若者で体力も充分、しかもその他に50年ほどの人生一度経験してますからその人生の中で手痛い失敗も当然経験済みです。
それも踏まえもう一度人生をやり直すのですよ。


主人公は過去というか歴史上の事実を既に知ってますから金儲けなど自由自在、後だしジャンケン人生ですから負け知らずの勝ち組みです。


とはいえ人生の終わりの日を知ってる訳ですから、それにも備え健康には気を使い万全の体制でその日を迎えます。定期的に診断とか受けたりしてね。


しかし、大まかな過去を変えることができても、これから起こる出来事は変えられないのでした。前の人生と同じ年月日に主人公は死にます。そして、再び目覚めるのでした、学生の自分として。


グリムウッドの原作では、繰り返し再生する人生が幾通りかのストーリーとなり、それと並行して再生するサイクルが微妙にぶれているのが複線となっており、静かなエンディングの余韻で人生を考えさせられます。
一気に読めちゃうので興味ある方は本屋へGO!


僕はこの本と同時期に岡嶋二人の後期の傑作『クラインの壺

クラインの壺 (新潮文庫)

クラインの壺 (新潮文庫)

に当たりました。
これもすばらしい発想というか、時代より早すぎたバーチャルリアリティーのSFミステリーで、知ってる人は知っているけど未だに読んだ人が少ないという、音楽で例えるならムーンライダーズのような位置付け(なのか?)な作品です。
ウソだと思うひとは是非読むべし!


あ、『リプレイJ』ってマンガは原作とは違い、薄っぺらくてダメでした。
マンガでは、さそうあきらの『おくりびと』が良かったな。

おくりびと (ビッグコミックススペシャル)

おくりびと (ビッグコミックススペシャル)