中年の恋(なのか?)

ちくしょう。また飲んじまった。
飲んでしゃべったり、書いたりってのは後悔が多いからな。気をつけなきゃいけないけど書き出したものはしょうがない。今日の俺は強気だ。文体が今までと全く違うのが本気の証でもある。


って書いたけど、この俺俺文体は正直苦手なので普通に戻すかどうか迷っているところだ。まー、この調子で書くのもたまにはいいか・・・。


先日、近所の焼肉屋でホルモン食いながら飲んでいた。たまにしか来ないこの店でカウンターの客は俺だけだったのだが、入り口の近くなもんだからして入ろうとする客が見える。初めて入ってくるのか恐る恐るって感じで、中を覗きながら年寄り夫婦や若者どもが何人かその安い焼肉屋に入ってきた。まぁそれにしても3組くらいの客しかいないもんだから閑散としていて、俺は、ってーとビールから芋焼酎にかえて2杯目くらいでほろ酔いのいい感じになっていた。


どっちかっつーと話かけられなけりゃ一言もしゃべらず、テレビ見ながら飲むことが全く気にならない俺はその店でほっとかれるのが程よくて、プロ野球のダイジェストなんかをタラタラ見ていたのだが、気がつくと、入り口に一人の女の子が立っていた。


もちろん、俺の知人であるはずもないので入り口の方向にあるテレビを見ていたのだが、その女の子は俺の顔を見て明らかにお辞儀をし、満面の笑みを浮かべて近づいてきたのだった。

「どーも!」

どうもって言われてもな・・・うーん、誰だ? しかし、けっこう可愛いというか、かなり可愛いしな。間違ってもウチのバイトじゃないしな。ヘルスも4年くらい行ってないぞ!・・・まぁいいや、と思いながら言えた返事は

「ああ、ハイ・・・」

というなんとも間の抜けた言葉であった。センスなし!


話してみれば俺がよく行く焼鳥屋でバイトしている女の子であったのだが、普段はパッとしない制服を着て、バンダナみたいな帽子なんだかわからんのを頭に乗せてるもんで顔をじっくり見ても全く分からなかった。


なんだよ、こんな可愛い女の子だったのかよ!と心の中でつぶやいたが、彼女に聞こえる訳はなく、この焼肉屋でバイトしてる痩せた女の子の友達であるということがわかった。ってことは22〜24くらいか?


どうやら二人で誰かのLIVEに行くらしい。うーん、誰だろう?と無関心を装いながらモーレツに気になったんだが、聞いたこともないような奴らだった。ま、俺だけだろうがね。


よーし、今度は逢ったら勇気をだして一緒に飲もうと誘ってみよう。俺はこんなオヤジだがね。キミと音楽の話がしたいんだ。また俺に微笑みかけてくれないか。オヤジは微笑みに弱いのさ。


じゃぁ俺も大学生に戻って昔流行っていたあの歌を教えるよ。大学1年のころ、三年の先輩の車でかかっていたこの曲は、80年代の新しいビートを刻んだ名曲だ。実際、この歌はヒットしなかったんだけど、今じゃみんな知っている。


歌ってる人がたまにバラエティ番組に出てるのを見ると閉口するが、確かにいい歌だ。ブルースじゃないけど、女の子は気に入ってくれるんじゃないかな。

俺らしくない選曲だがまぁいいだろう。これもありだ。


さぁ、そろそろ眠くなってきた。なにしろ明日はクソ溜めのような遠い職場に行かなきゃならんのでね。じゃぁまた。