砂の器 1974年 松竹映画

お、重い、ひたすら重い。そして加藤剛の襟がデカイ。
何年か前にスマップの中居君が主演でテレビリメイクのあったようですな。


脚本:橋本忍 山田洋次
監督:野村芳太郎
音楽監督芥川也寸志
作曲:菅野光亮

出演者

今西栄太郎:丹波哲郎
和賀英良:加藤剛
三木謙一:緒形拳
吉村弘:森田健作
高木理恵子:島田陽子
田所佐知子:山口果林


今でもこの74年劇場映画版の評価が高いようです。
でも長い!つーか長すぎだよ!141分。
原作は松本清張。殺人事件の手がかりは東北訛りの被害者が残した「かめだ」という言葉のみ。


ネット評で発見して、うーむ、と唸ったのが、あれですよ!
森村誠一の大ベストセラー、角川映画松田優作主演の『人間の証明』。

これも被害者ジョー山中が演じるジョニーが「ストウハ」と謎の言葉を発していたことが発端となって物語が進んでいきますわな。西條八十の詩集も重要な手がかりで。

砂の器」が発表当時、不治の病といわれたライ病(ハンセン氏病)患者への根強い差別批判を盛りこむことにより、映画には重厚な社会派ドラマとしての側面がありますが、この2作は確かに共通点が多いのです。つーか、まずストーリーの起点が似てますしね。

森村誠一の「人間の証明」が影響受けているのは間違いないでしょう(完全なネットの受け売り)。


ともあれ緒方拳が善人役だったのでチョイと不満。
復讐するは我にあり』だったか『鬼畜』のヘビーな悪役のイメージがあるので
亡くなった今でも、彼は僕の中では世紀の悪役なのです。


確かに名作ですが、ヒマでヒマですること無くてどうしょうもなくて、心が元気な時に観たほうが良いと思います。

ラストの交響曲「宿命」のシーンで、しばらくドヨーンとしますからね。