ゆるい音  小泉ニロ

仕事をしてるように見せかけるのは難しい。なんせホントに仕事してないからな。


毎日前の店に行ってはいるが、なんつったって留守番が主な仕事なもんだから、現場で働いてる他のスタッフには申し訳ない気持ちでいっぱいだ。


ま、あの話の長い事業部長とススキノに行く係を一手に引き受けてる僕を同情してくれる輩も3人くらいはいるがね、とりあえず定時前にオサラバする時は必ず店の電話から本店にかけ、アリバイを作ってから出かけているよ。まるで犯罪者のようだが仕方がない。


「後ろめたいから嘘をつくんでしょ。」


ちなみにこれはウチの嫁が僕に言ったセリフだが、氷のような表情で言われて本当に怖かった。



さ、怖い話はもうよそう。小泉ニロというボサノヴァシンガーを知ってるだろうか?知らんという方は自分で検索してもらうとして彼女の新譜はいいね。


当たり前だが全くロックでもブルースでもない一見弾き語りフォーク調な曲であり、言われてみればボサノヴァの片鱗はうかがえるがJポップと言われるとそれもそうだなって感じもするのが正直なところ。


第二の小野リサなんて触れ込みでこれまでカバーアルバムを作ってきたようだけど、彼女のようにネイティヴな発音で歌えていないんだよなぁ。でも見た目は小野リサより全然美人だから比べるのが間違ってるんだけど。


youtubeや本人のマイスペ−スなどでこれまでカバーしたボサノヴァのスタンダードの映像を見たけど、日本語で歌ってるこのオリジナルアルバムのほうがスッと耳に入ってきて心地よいし、断然良い。ま、ジャンルで分けること自体、今じゃナンセンスではありますわな。



この小泉ニロというシンガーはビーイング系だが関西のGIZA studio所属のようでジャズアルバムでひっそりとデビューしており、B’zZARD倉木麻衣 のような主力の売れ線とは扱いが違うようだ。しかしながら僕の好きなマダムギター長見順よりも売れる土壌にいるってことだけは間違いない。


まぁ綺麗な人だから元バックパッカーやら自分のフリーマガジンの編集をしていることなど、音楽以外でも取り上げられることがこれから増えるんでしょうな。



この手の音をほとんど聞かないけどね、昼間が暇だからのんびりしてる時にこうした音楽を聴くってのも分かるような気になった訳ですわ。僕は所謂カフェとか呼ばれる店が大嫌いだし、カフェメシとか言われる食い物も食う気がしないが、昼下がりにこのオリジナルアルバムを聞くとすればねぇ、そんな場所がよく似合うでしょ確かに。


小泉ニロ

小泉ニロ


僕のイメージでは渡辺満里奈が台湾のお茶でも飲みながらくつろいで読書してるような店でかかりそうな音楽なんだけど、こんな分かりにくい説明にでも同意してくれる人がいるなら友達になれるかもしれないな。カフェとやらには行かないけど居酒屋なら麻生にいい店を知っているからね。


さ、そろそろ不得意な草食系音楽の話は終わりだ。最後に強烈なソウルを御見舞いしてお別れしよう。なんせ明日からは恵庭で牛の丸焼きの炭の番を夜通し3日間しなけりゃならんのでね。元気になる音楽を聴かないと睡魔に勝てないだろ? 


メドレーだが2曲目の「ラッキーオールドサン」はかっこいいよ!